FXの平均足とは？ローソク足との違いやメリットとデメリットをご紹介！
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FXのチャートでは、ローソク足を使う方が多いのではないでしょうか？
このローソク足を発展させて、わかりやすくしたものが平均足です。
FXを始めたばかりだと、聞きなれない言葉かもしれませんが、平均足に慣れるとローソク足には戻れない人もいるくらいとても便利です。
この記事では、平均足とは何か、ローソク足との違い、メリットやデメリットをご紹介します。
平均足について理解を深めていきましょう！
FXの平均足とは？
平均足とは、ローソク足のチャート分析を改良してトレンドを見やすくしたものです。
平均足は日本で生まれたと言われており、多くの海外取引プラットフォームではHeikin-Ashiとして搭載されています。
「平均足」という名前は、1つ前の時間足の平均値を使って、新しい時間足を描くという計算方法からきています。
平均足は、1本1本が独立しているローソク足よりも値幅のブレが少ないので、トレンドの流れがスムーズです。
見た目はローソク足と似ていますが、仕組みや見方は違うので順番に見ていきましょう。
平均足の仕組み
ローソク足と平均足で共通するのは、高値と安値です。
平均足の実体では、「平均」を示した数値が使われます。
平均足の始値は、1本前の平均足の、始値と終値の平均値です。
平均足は、1本前の足の実体の平均で始まり、今の足の全体の平均で終わります。
平均足の計算式をまとめると、以下のようになります。
- 始値＝（1本前の平均足の始値＋終値）÷ 2
- 高値＝その時間足の高値
- 安値＝その時間足の安値
- 終値＝（現在の時間足の始値＋高値＋安値＋終値）÷ 4
※計算期間の最初の1本だけは、その前に平均足がないので始値のみ、
（1本前のローソク足の始値＋高値＋安値＋終値）÷ 4
と計算されます。
平均足の見方
平均足には、いくつのパターンがあります。
1.同じ種類の線が続いたらトレンドが発生している
- 上昇トレンド中→陽線が連続する
- 下降トレンド中→陰線が連続する
2.ヒゲはトレンドの向きと強さを示す
相場はヒゲがより伸びている方向に行きやすく、一方向に長く出ているほど勢いが強い。
- 上ヒゲのみの陽線が連続すると安定的な上昇トレンド
- 下ヒゲのみの陰線が連続すると安定的な下降トレンド
3.実体の長さはトレンドの勢いを示す
前の足より長くなるほどトレンドの勢いは強まり、短くなるほど勢いは弱まっている。
- 下ひげが出る→もうすぐ売り転換する兆し
- 上ひげが出る→もうすぐ買い転換する兆し
4.トレンド転換の目印になるのはコマ足
実体がどんどん短くなって「コマ足（十字線）」になったら、トレンド転換が近い。
5.ヒゲは転換の目印になる
- 上昇トレンドで陽線に下ヒゲ→もうすぐ売り転換する兆し
- 下降トレンドで陰線に上ヒゲ→もうすぐ買い転換する兆し
FXの平均足とローソク足の違いは？
平均足はローソク足をベースにしていますが、ローソク足とは異なる性質があります。
＜平均足とローソク足の違い＞
1.ヒゲの意味が逆転する
ローソク足のヒゲは、基本的にその反対側への流れを示します。
例えば、長い上ヒゲが出たら、通常は、その直後に下落していく可能性が考えられます。
しかし、平均足のヒゲは、それと反対の意味を持つので注意が必要です。
長い上ヒゲはさらに上昇の勢いを示し、長い下ヒゲが出たら、ますます下降の勢いを示します。
- 相場の上昇が続く→長い上ヒゲが出る
- 相場の下降が続く→長い下ヒゲが出る
2.窓開きがない
ローソク足では、レートの間に隙間ができる「窓が開く」という現象が起きることがあります。
しかし、平均足は、ローソク足と違い「窓開き」は起こりません。
窓が開かないので、連続したチャートとなり、トレンドの発生がわかりやすいです。
「FXの窓とは？窓開きと窓埋め」についてはこちら！
FXの平均足の4つのメリット
平均足の4つのメリットをご紹介します。
1つずつ順番に見ていきましょう。
1.トレンドを視覚的に判断しやすい
ローソク足では、上昇トレンドでも陰線が出ることがありますが、平均足では、上昇トレンドの時に陰線が出ることはほとんどありません。
そのため、平均足のチャートが陽線か陰線かを見て、トレンドを視覚的に把握しやすいという特徴があります。
次に同じチャートでローソク足と平均足の見え方を比べてみましょう。
＜ローソク足＞
＜平均足＞
この2つの図からわかるように、平均足はローソク足より陰線や陽線が続きやすいので、トレンドの有無や持続するのかがとてもわかりやすいです。
- 買いの場合：実体が大きく連続する陽線
- 売りの場合：実体が大きく連続する陰線
2.トレンドの強弱をとらえやすい
トレンドの流れ以外にも、トレンドの強弱を捉えやすいという特徴があります。
トレンドの強さを見るためには、平均足の実体部分を見ます。
実体の長さは前の足からどれくらい値動きをしたかを示しているからです。
実体の長さは、そのまま現状のトレンドの勢いを示します。
- 前の足よりも実体の長さが長い→相場の勢いは増している
- 実体部分が次第に短くなっている→トレンドは終わりに近づいている
- 実体が短くなって「コマ足（十字線）」になる
- さらにヒゲが反対側に大きく伸びる→トレンド転換
3.トレンドの転換がわかりやすい
トレンドが転換するタイミングや、トレンドが発生するポイントをいち早く捉えやすいという特徴があります。
見極める時に使えるのが「コマ足（十字線）」という時間足です。
※コマ足は、実体の長さが短く、上下にヒゲが伸びた形をしています。十字線もコマ足の種類です。
- 上昇トレンドの終わり：陽線から陰線への転換、連続した陽線に下ヒゲの出現
- 下落トレンドの終わり：陰線から陽線への転換、連続した陰線に上ヒゲの出現
4.ダマシにあいにくい
ローソク足では、陽線と陰線がよく入り混じり、トレンド転換が読みにくいと、ダマシにあう場合もあります。
一方で、平均足は陽線や陰線が連続することが多いので、短期的なブレが少なく、ダマシにあうリスクを減らすことができます。
FXの平均足のデメリットは？
平均足の2つのデメリットをご紹介します。
- 値動きの細かな変化やニュアンスを把握しづらい
- 現在値が分からないため、短期売買には向かない
移動平均線と同じで過去のデータを使うため、どうしても実際の値動きから少し遅れるという性質があります。
これらのことから、短期売買や細かなポイントを狙った売買には不向きですが、トレンドの中心部分を狙うトレードには向いているので、デメリットを理解した上で活用していきましょう。
FXの平均足をMT4で表示・設定する方法は？
平均足をMT4で表示・設定する方法は以下の通りです。
- 挿入をクリック
- インディケーターを選択
- カスタムを選択
- Heikin Ashiを選択
設定はデフォルトのままでも問題ありませんが、見やすいように色を変えることもできます。
ローソク足と平均足が両方表示されて見づらいという場合は、ローソク足の色を変えて、見えないように設定するとよいでしょう。
ローソク足を見えないように設定する方法
ローソク足が見えないように設定する方法をご紹介します。
- チャートのローソク足の上で右クリックしてメニューを開き、「プロパティ」を選択。
- 「色の設定」タブから、下記の設定を変更してください。
- 上昇バー
- 下降バー
- 上昇ローソク足
- 下降ローソク足
- ラインバー
これらの色の設定を「None」、または設定してあるチャートの背景色と同じ色に変えることで、ローソク足がチャートに溶け込んで見えなくなり、平均足が見やすくなります。
FXの平均足を使ったトレード手法は？
平均足は単一で使うよりも、他のインジケーターと組み合わせて使う方法がおすすめです。
おすすめの組み合わせをご紹介します。
1つずつ順番に見ていきましょう。
1.ボリンジャーバンドと組み合わせる【スキャルピング】
チャートで1分足や5分足を表示して、ボリンジャーバンドの±2σに接触し、ひげが出た後に平均足が反転している部分で逆張りを仕掛けます。
オシレーター系の指標であるストキャスティクスやMACDなどと組み合わせることで、ダマシを減らすことができるのでおすすめです。
ぜひ、以下の記事も参考にしてみてください。
「FXのスキャルピング手法とは？禁止の理由と勝ち方のコツ」はこちら！
2.移動平均線と組み合わせる【スイングトレード】
平均足は、スイングトレードのように中長期のトレードに向いています。
移動平均線と組み合わせることで、さらにトレードの精度が上がりおすすめです。
移動平均線が
と判断します。
上昇トレンド中は、平均足の陽線が連続し、その陽線が陰線に変わるタイミングで押し目買いをします。
逆に、下降トレンド中は、平均足の陰線が連続し、その陰線が陽線に変わるタイミングで売りでエントリーします。
「FXの移動平均線（MA）とは？使い方やおすすめの期間設定」はこちら！
「FXの平均足とは？ローソク足との違いやメリットとデメリットをご紹介！」のまとめ
この記事では、平均足とは何か、ローソク足との違い、メリットやデメリットをご紹介しました。
平均足とは、ローソク足のチャート分析を改良してトレンドを見やすくしたものです。
平均足は、1本1本が独立しているローソク足よりも値幅のブレが少ないので、トレンドの流れがスムーズです。
＜平均足とローソク足の違い＞
- ヒゲの意味が平均足とローソク足では逆転する
- 窓開きがない
＜平均足の4つのメリット＞
- トレンドを視覚的に判断しやすい
- トレンドの強弱をとらえやすい
- トレンドの転換がわかりやすい
- ダマシにあいにくい
＜平均足の2つのデメリット＞
- 値動きの細かな変化やニュアンスを把握しづらい
- 現在値が分からないため、短期売買には向かない
この記事の内容を参考に、平均足について理解を深めてトレードで活用していきましょう！