FXの自動売買EAとは?MT4系EAの選び方と他の自動売買との比較をご紹介!

FXの自動売買とは、決められた取引ルールに従ってシステムがトレードすることです。
そのFX自動売買の中で、一般的に自動売買EAと呼ばれているのが、MT4を使った自動売買です。
EAとは、Expert Advisorの略でMT4専用の自動売買プログラムを指します。
この記事では、MT4系EAの選び方とメリット・デメリット、他の自動売買との比較をご紹介します。
<MT4とは?>
メタトレーダー4(MetaTrader4、MT4)は、ロシアのメタクオーツ(MetaQuotes Software)社が開発・提供している取引プラットフォームのこと。
FX自動売買EAとは?FX自動売買の種類
FX自動売買は、大きく分けると4つあります。
- リピート型(証券会社の口座を開設、入金、設定で運用開始)
- 選択型
- 設定型
- 開発型MT4系(MT4チャートへ設置が必要となる)
1.リピート型、2.選択型、3.設定型は、証券会社の口座を開設し、入金後、FX自動売買の種類を選択し、設定をするだけで運用できますが、4.開発型MT4系は、MT4チャートへの導入が必要となります。
ここでは、4.開発型MT4系について、その内容を解説していきます。
今後、MT4系自動売買はEAと記載します。
FX自動売買のMT4系EAの選び方

ここでは、EAを選ぶ時の判断基準を解説していきます。
勝率と損益のバランスがいい
勝率が高くても、トータルで収益がマイナスになることがあるので、勝率と損益がバランスがとれたものを選びましょう。
損益チャートが右肩上がり
損益のチャートは、時間とともにどのくらい損益が出ているのかを表します。
グラフがなだらかな右肩上がりのものがよいでしょう。
プロフィットファクター
プロフィットファクターは「EAの稼ぐ力」を表します。
プロフィットファクターは、1.2~2.2くらいを目安にしましょう。
プロフィットファクターとは?
- 総利益が総損失の何倍かを示す数値
- 総利益÷総損失で計算
例:総利益が100万円、総損失が50万円なら、プロフィットファクターは2.0となる
最大ドローダウン率が低い
ドローダウンとは、EAが不調の期間に、どれだけ資産を減らすことを許容できるかということです。
50%だと、資産を半分減らすことになります。
自分の許容範囲で探すのが基本ですが、10%以内が理想と言われています。
バックテスト・フォワードテストの両方を確認する
EAは過去の相場を使って検証するため、実績はバックテストによる過去の相場での結果です。
直近でどのくらいに実績が出ているか、フォワードテストも確認しましょう。
- バックテスト:過去の相場のデータで検証
- フォワードテスト:実際に運用してみた結果
ロジックの内容を確認する
EAも商品なので、ロジックはなかなか明かされないものです。
EAに使われているロジックがどのようなものか、バックテストを元に確認しておくことが重要です。
サポート体制が整っているかどうか
システムを購入しても、将来的に相場の変化でロジックが合わなくなってしまうと、EAは使用できなくなってしまいます。
EAの提供だけで、サポートがないEAも多くあります。
「相場に合わせてアップデートしてもれえるか?」
「使用方法などわからないことを教えてもらえるか?」
など、サポート体制が整っているか?は、初心者の方には特に大切なポイントです。
FX自動売買MT4系EAと他の自動売買の比較
以下は、MT4系EAと他の自動売買の比較をまとめたものです。
自動売買の種類 | ||||
MT4系 |
リピート型 |
選択型 |
設定型 |
|
EA購入費用 |
あり |
なし |
なし |
なし |
取引コスト |
スプレッドのみ |
・スプレッド ・手数料 (スプレッドに 含む場合あり) |
・スプレッド ・手数料 (スプレッドに 含む場合あり) |
・スプレッド ・手数料 (スプレッドに 含む場合あり) |
運用に必要な資金 |
10万円以上 (1000通貨の場合) |
30万円以上 |
10万円以上 (1000通貨の場合) |
10万円以上 1000通貨の場合) |
機種の選択肢 |
多い |
1種類 |
多い |
多い |
PCの稼働 |
必要 |
必要なし |
必要なし |
必要なし |
バックテスト |
行える |
サービス内容に よって行える |
できない |
できない |
口座資金に関しては、1000通貨なら10万円程で始めることができます。
リピート型は、取引の値幅を広くとり、損切やロスカットに備えるために、MT4系より多くの口座資金が必要です。
FX自動売買 EA<MT4系EAのメリット>

MT4系EAのメリットをご紹介します。
EAの製品数が多く、選択肢の幅が広い
EAは、国内でも多くの種類の商品が開発・販売されているので、選択肢がたくさんあります。
取引コストがスプレッドのみで安い
証券会社のシステムトレードでは、スプレッドと手数料がかかりますが、EAはスプレッドのみです。
取引回数が増えると、コストに差が出てきます。
バックテストができる
MT4の機能を使って、過去相場でどのような結果になったか?、詳細なデータをとることができます。
自作できる
自分で使いたいロジックがある場合は、自分で作成することも可能です。
ただし、作成にはロジックとプログラム作成の理解が必要になります。
FX自動売買EA<MT4系EA のデメリット>

MT4系EAのデメリットをご紹介します。
EAを購入する必要がある
EAは、有料なので費用がかかります。(2、3万円〜数十万円)
無料のものは、提供者に取引マージンが入る仕組みのものが多く、詐欺案件の場合もあるので、信頼できるかどうかよく調べることが必要です。
運用までの準備が初心者にはハードルが高い
EAの運用開始には、EAの選択や入手、MT4への設置が必要なので、初心者の方や自動売買の知識がない方は、難易度が高く感じるでしょう。
売買ロジックは公開されていない
EAは、ほとんどの場合、そのロジックは公開されていません。
どのような特徴のEAか?については、バックテストで確認して、運用する必要があります。
パソコンの稼働かVPSが必要
EAを稼働状態にするためには、インターネットの接続状態を維持する必要があります。
パソコンを起動させておくか、それが難しい場合は、VPSがおすすめです。
<VPSとは?>
安定稼働させるために開発された仮想サーバーです。
FX自動売買(MT4)は、パソコンを起動している時しか取引しないので、パソコンを一日中稼働させ続ける必要があります。
FX専用VPSは、PCを起動しておく必要がなく、全てクラウド上で実行されるため、急なパソコンのシャットダウンや停電などのトラブルが起きても、MT4が止まる心配がありません。
そのため、24時間365日安定してFXの取引が可能です。
「FXでよく聞くVPSとは?自動売買(EA)に便利?VPSのメリットや選ぶポイント」はこちら!
勝てるEAを入手するには?
MT4系自動売買の場合、EAを自分で購入する必要があります。
最近、インターネットを通じての詐欺被害が多発しているので、EAの信頼できる提供業者かどうか、確認が必要です。
以下、EAのおすすめの購入サイトをご紹介します。
ここまで解説してきた選び方を参考に、勝てるEAを選びましょう。
*ゴゴジャン(GeoJungle)
金融商品取引業関東財務局長(金商)第1960号
GogoJungleは「投資家の英知をすべての人に」をモットーにしている、「EA・インジケーター」などの販売所。
EA・インジケーターなどの販売所では、実質業界では最大手です。
GogoJungleでは、デモ口座を利用してEAのトレード結果を共有しているので、ソフトごとの実績を見ることができます。
ただ製品数が多く、EAの内容やレベルも様々なので、選ぶ難しさもあります。
*(株)テラス
金融商品取引業者(投資助・代理業) 関東財務局長(金商)第2347号)
Terraceは10年以上の実績のある業者で、厳しい審査があり、本当に勝てるEAやシステムだけを取りそろえたサイト。
中長期で成績の良EAを厳選しているため、価格は他のサイトと比べて少し割高なところもありますが、固定のファンも多いです。
販売されているEAは、テラス自身で登録したフォワードテストも公開されているので、実際のパフォーマンスを確認することができます。
*クロスリテイリング(株)
(投資助言・代理業(投資顧問業)関東財務局長(金商)第2267号)
常設のEAのラインナップは少ないですが、世界的に実績のある開発者や億トレーダーによるEAを期間限定で順次、販売しています。
長期的に安心して運用したい利用者に人気です。
初心者でもツールを簡単に設置できるインストーラーや、メール、期限なしコメントサポートなど、手厚いサポートでも有名です。
MT4系EAが使えるおすすめの国内FX業者
EAが使えるおすすめ国内業者は以下の2つです。
なお、内容は変更になることもあるので、ホームページで確認することをおすすめします。
- OANDA Japan
- 外為ファイネスト
OANDA Japan
1996年にカナダで設立された会社であり、日本には2004年からサービスを開始した会社です。
- EA自動売買可能(ベーシック口座は不可)
- 高い約定力
- NDD方式
- 最大口座数:10口座(NYサーバーのみ)
- 通貨ペア:40~69通貨ペア(コースにより違う)
- スプレッド:米ドル0.3銭(原則固定)
- 取引通貨単位:1000通貨
- 最小取引通貨:0.01ロット(東京サーバーは0.1ロットで大きめ)
- デモ口座使用期間:1ヶ月
外為ファイネスト
外為ファイネストは香港やロンドンでサービスを展開するHantecグループの日本法人。
日本では2009年よりFX事業をスタート。
自動売買の利用者に支持されています。
- EA自動売買:利用制限なし
- 高い約定力、スリッページなし
- NDD方式
- ドル円スプレッド:0.4 pips
- 最大口座数:10口座
- 通貨ペア:30通貨ペア
- 最小取引単位:0.01ロット(1000通貨)
- ロスカットライン:100%
- デモ口座使用期間:3か月
FX自動売買EAとは?MT4系EAの選び方と他の自動売買との比較のまとめ
この記事では、MT4系EAの選び方、その他の自動売買との比較、メリットやデメリット、EAにおすすめの国内FX会社について解説しました。
MT4のEAは、初めにシステムを購入する初期費用はかかりますが、優秀なEAであれば、運用を持続することで、システム費用も回収することができます。
FX会社のシステムトレードは、比較的簡単に始めらることができ、初心者向きと言われますが、スプレッド以外に手数料がかかる点は、長期的に見るとマイナスポイントです。
近年、サポートの充実したEA提供会社も増えてきているので、初心者の方でも始めやすくなりました。
長期的に資産を構築していくためには、様々なロジックのEAを取りそろえた方が、リスク分散に繋がります。
この記事を参考に、自分に合ったEAを探してみてください。
FX(外国為替証拠金取引)取引は、元本や利益を保証するものではなく、相場の変動や金利差により損失が生じる場合があります。
FXの仕組みやリスクを十分にに理解した上で、取引を始めましょう。