FXで重要な経済指標とは?押さえるべき重要指標や見方をまとめて解説!

FXの経済指標は、相場に影響を与えるので、多くの投資家が注目しています。
この記事では、FXで取引を行う上で、押さえるべき重要な経済指標を、アメリカ、ユーロ圏、イギリス、日本と国別にまとめて解説していきます。
FXの経済指標とは?

経済指標は、経済状況を判断する目安になるので、とても重要です。
経済指標には、主に下記5つの要素があります。
- 金利に関する指標
- 景気に関する指標
- 雇用に関する指標
- 物価に関する指標
- 貿易に関する指標
経済指標が発表される時間の前後には、為替相場が大きな動きを見せることが多いので、プロのトレーダーは、この動きを狙って取引しています。
FX初心者の方は、経済指標の時間を避けて取引していくことをおすすめします。
各国の重要な経済指標を順番に解説していくので、一つずつ覚えていきましょう。
「アメリカ」ドルに影響のある重要な経済指標発表や見方

アメリカは、世界の国内総生産(GDP)が第1位の経済大国なので、通貨である「ドル」は他の通貨の値動きにも影響を及ぼします。
そのため、FXで取引する上で、アメリカの経済指標は非常に重要なので、必ず把握しておきましょう。
米国雇用統計 <雇用関連>
米国雇用統計は、アメリカの雇用情勢を示す重要度が高い指標です。
毎月、第1金曜日に発表され、主に「失業率」と「非農業部門雇用者数(NFP)」が注目されます。
米国雇用統計の発表時は、特に為替相場が大きく動くので、注意が必要です。
ADP雇用統計 <雇用関連>
ADP雇用統計は、アメリカのADP社が発表する民間部門の雇用者数指標です。
毎月、米国雇用統計の2日前に発表されます。
ADP雇用統計の数値が強いと、その後に発表される米国雇用統計の数値にも影響が出る場合があるので、注目してみましょう。
FOMC <政策関連>
FOMCとは、連邦公開市場委員会のことで、アメリカの金融政策を決定する重要な会議を行います。
FOMCは、約6週間ごとに、年8回開催されます。
FOMCの指標は、「FOMC政策金利発表」と「FOMC議事録公表」の2つがあります。
- 「FOMC政策金利発表」:2日間行われ、最終日に会議内容が発表される
- 「FOMC議事録公表」:FOMC開催日の3週間後に公表される
金融政策の方向性が、市場の予想と違った場合、為替相場が大きく変動することがあるので、注意が必要です。
フェデラル・ファンド金利 <金融政策関連>
フェデラル・ファンド金利とは、FF金利とも呼ばれ、連邦準備制度理事会(FRB)が、FOMCで発表する誘導目標金利のことです。
フェデラル・ファンド金利の誘導目標が変更されると、金利差が為替レートに反映されて、為替相場が大きく動く傾向があります。
国内総生産(GDP) <金融政策関連>
国内総生産(GDP)は、一定期間内に国内で生産されたサービスの付加価値の総額のことです。
四半期ごとに、速報値→改定値→確報値の順で発表されます。
国内総生産は、経済成長率を表す重要な指標なので、為替相場への影響も大きくなります。
小売売上高 <景気関連>
小売売上高は、小売業やサービス業の動向を示す指標です。
アメリカは、GDPの多くを個人消費が占めているので、個人の消費動向は景気を判断する上で重要とされています。
毎月中旬に発表され、注目度も為替相場への影響も大きくなります。
ISM製造業景気指数 <景気関連>
ISM製造業景気指数とは、製造業企業へのアンケート結果を基にして、景気動向を示す指標です。
毎月第一営業日に発表され、直接企業にアンケートを実施し、出された指数のため、精度が高く、信頼度も高いと言われています。
数字が50%を超えると景気が拡大し、50%下回ると景気が後退していると判断されます。
消費者物価指数(CPI) <物価関連>
消費者物価指数とは、CPI(Consumer Price Index) とも呼ばれ、消費者が購入する物やサービスなどの価格変動を示す指標です。
毎月中旬に発表され、特に食料品とエネルギーを除くコア指数が重要とされています。
消費者物価指数は、金利と深い関係があるので、多くの投資家から注目されています。
「ユーロ圏」ユーロに影響のある重要な経済指標発表や見方

アメリカの次に大きな経済はユーロ圏です。
ユーロ圏の通貨である「ユーロ」に影響のある経済指標をご紹介します。
ECB政策金利 <金融政策関連>
ECBとは、欧州中央銀行の略で、ユーロ圏の金融政策を決定しています。
毎月発表され、発表の内容によっては、ユーロを含む通貨ペアが大きく変動し、為替相場への影響が大きいので、必ず確認するようにしましょう。
IFO景況感指数 <景気関連>
IFO景況感指数とは、ドイツ国内の景況感を示す指標です。
ドイツ企業を対象に、経済の現状と今後6ヶ月の先行きに関するアンケートを実施し、その結果を基に、毎月発表されます。
ドイツの経済指標ですが、欧州で最大規模のドイツ経済を測る最重要指標なので、ユーロ圏全体の景気を測る指標として注目されています。
ZEW景況感指数 <景気関連>
ZEW景況感指数とは、欧州経済研究センター(ZEW:Zentrum fur Europaische Wirtschaftsforschung:Centre for European Economic Research)が、ドイツの景気動向を示す指標です。
アナリストや機関投資家などを対象に、今後6ヶ月の景気の見通しについて調査し、その結果を基に、毎月中旬に発表されます。
ZEW景況感指数は、IFO景況感指数の1週間前に発表されるので、IFO景況感指数の先行指標とされ、ECB政策金利にも大きな影響を与えます。
消費者物価指数(CPI) <物価関連>
消費者物価指数とは、CPI(Consumer Price Index) とも呼ばれ、消費者が購入する物やサービスなどの価格変動を示す指標です。
毎月中旬に発表され、ユーロ圏の購買傾向やインフレを測るために重要とされています。
「イギリス」ポンドに影響のある重要な経済指標発表や見方

イギリスの通貨である「ポンド」に影響のある経済指標をご紹介します。
BOE政策金利発表 <金融政策関連>
BOE政策金利発表とは、イギリスの中央銀行であるイングランド銀行(BOE:Bank of England)が、金融政策を発表する指標です。
BOEの金融政策委員会(MPC)が政策金利を決定し、発表時には為替相場が大きく動くので、多くの投資家が注目しています。
ポンドを含む通貨ペアでトレードする場合は注意が必要です。
消費者物価指数(CPI) <物価関連>
消費者物価指数とは、CPI(Consumer Price Index) とも呼ばれ、消費者が購入する物やサービスなどの価格変動を示す指標です。
毎月中旬に発表され、イギリスの購買傾向やインフレを測るために重要とされています。
「日本」円に影響のある重要な経済指標発表や見方

日本の通貨である「円」に影響のある経済指標をご紹介します。
日銀短観 <景気関連>
日銀短観とは、正式には企業短期経済観測調査と言われ、日本の景気動向を示す指標です。
日本銀行が企業に景気の現状や先行きについて調査し、その結果を基に、毎年4回発表されます。
日本で一番影響が強い指標で、特に業況判断指数(DI)の数値が注目されています。
景気動向指数 <景気関連>
景気動向指数とは、景気の現状を知り、今後どう動くのかを予測するときに使われる指標です。
内閣府が毎月調査し、2ヶ月後の月末に結果が発表されます。
産業、労働、金融など、経済において重要な景気指数で構成されており、景気動向指数の大きさ(CI:コンポジット・インデックス)と方向性(DI:ディフュージョン・インデックス)で日本の景気動向を判断していきます。
おすすめの経済指標カレンダー

FX初心者の方に、おすすめの経済指標カレンダーをご紹介します。
・Yahoo!ファイナンス

https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/marketcalendar/
FX初心者の方に一番おすすめのサイトです。
直近の経済指標、経済指標カレンダー、為替レート、世界の指数、FXニュースなどが表示されます。
経済指標発表までの残り時間も表示されるので、とてもわかりやすいです。
直近の経済指標の項目では、右上の更新ボタンを押すことで、常に最新の経済指標を確認することができます。
経済指標カレンダーの項目では、日付、国、経済指標の重要度を選択できる機能もあり、とても便利です。
・外為どっとコム

https://www.gaitame.com/markets/calendar/
経済指標カレンダーの左上の更新ボタンを押して、最新の経済指標を確認することができます。
経済指標の表示期間や国、重要度を選択することができます。
こちらのカレンダーも必要な機能がついていて、使いやすいです。
FXで重要な経済指標のまとめ
この記事では、FXで重要な経済指標について、アメリカ、ユーロ圏、イギリス、日本と国別にまとめてご紹介しました。
為替相場は、世の中の経済状況の影響を受けて、日々変動しています。
FXで取引を行う上で、これらの経済指標を理解しておくことは非常に大切です。
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