FXの移動平均線(MA)とは?使い方やおすすめの期間設定をわかりやすく解説!

FXの移動平均線は、テクニカル分析の中でも基本的な分析手法で、多くの人に使われています。
FXだけではなく、株式相場や他の様々な金融商品の分析にも活用されています。
移動平均線の使い方を理解すると、FX初心者の方でもトレードに活かすことができます。
この記事では、移動平均線の意味や使い方、おすすめの設定期間について、基礎知識から解説していきます。
FXの移動平均線とは?

FXの移動平均線とは、一定期間の終値の平均値を線で結び、チャートに表したものです。
移動平均線を見ることで、相場のトレンドが確認でき、売り買いのサインとして使用することができます。
移動平均線には、単純移動平均線、加重移動平均線、指数平滑移動平均線など、複数種類があります。
この記事では、一番基本的な単純移動平均線について解説します。
FXの移動平均線の種類
FXの移動平均線の種類は、
- 単純移動平均線
- 加重移動平均線
- 指数平滑移動平均線
の3種類です。
1つずつご紹介します。
- 単純移動平均線(SMA)
単純移動平均線は、一定期間の終値を平均して表示させた一番シンプルなものです。
期間内の全ての終値を単純に平均しているので、突然の相場の動きには対応できないというデメリットがあります。 - 加重移動平均線(WMA)
加重移動平均線は、直近の価格に比重を置いた平均線です。
単純移動平均線のデメリットを補うことができます。 - 指数平滑移動平均線(EMA)
指数平滑移動平均線は、加重移動平均線に複雑な計算を加え、進化させたものです。
相場の動きに早く反応するので、ダマシが多いというデメリットもあります。
FXの移動平均線からわかること
移動平均線は、相場のトレンドの方向性や強弱を分析するインジケーターです。
移動平均線で「相場が上昇傾向なのか?下落傾向なのか?」という傾きを見ることで、トレンドの勢いを視覚的に確認することができます。
また、複数の異なる設定値の移動平均線やローソク足と組合せて、売りや買いのタイミングを判断する際にも使用されます。
「FXのローソク足とは?ローソク足の基礎知識や見方、種類」はこちら
FXの移動平均線の計算方法
移動平均線の計算方法は、以下のようになります。
例:5日移動平均線の場合
その日を含めた過去5日間の終値を合計し、日数の5で割って平均した数値を1日ごとに計算する。
そして、それらの数値を線で繋ぐ。
FXの移動平均線の使い方は?移動平均線の分析判断で見るポイント

移動平均線の使い方について解説します。
移動平均線の分析判断で見るポイントは、向きと角度です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.移動平均線の向き:トレンドの方向性
移動平均線の向きでトレンドの方向性がわかるので、それによって取引方法が変わってきます。
【上昇トレンド】

- 買いポジションを取る
- 移動平均線は、サポートラインとして機能している
【下降トレンド】

- 売りポジションを取る
- 移動平均線は、レジスタンスラインとして機能している
【横ばい】(レンジ相場)

- 取引の様子を見る
2.移動平均線の角度:トレンドの強弱
移動平均線の角度で、トレンドの強弱を確認することがきます。
- 角度が急→トレンドが強い
- 角度が緩やか→トレンドが弱い
移動平均線のおすすめ期間設定は?

移動平均線を使用するには、何日間の終値の平均値を使用するのか設定が必要です。
移動平均線のどの期間を使用するかは、トレーダーによってそれぞれ違います。
FX初心者の方は、「移動平均線の数値はどれが一番いいのかわからない」という方が多いのではないでしょうか?
その場合は、以下の設定数値がおすすめです。
- 短期移動平均線:15または25
- 中期移動平均線:50または75
- 長期移動平均線:100または200
短期・中期・長期の数値の中から、一つずつ選択しましょう。
ゴールデンクロスとデッドクロスとは?
ゴールデンクロスとデットクロスとは、設定期間が異なる2本の移動平均線を使い、相場の反転を見る分析手法です。
2本の移動平均線の位置関係から、トレンドの変化を確認することができます。
また、売買シグナルとして利用することも可能です。
ゴールデンクロス

ゴールデンクロスとは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜けることです。
ゴールデンクロスでは、「トレンドが上向きに転じた」と捉えることができるため、買い注文に備えましょう。
デッドクロス

デッドクロスとは、ゴールデンクロスとは逆に、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜けることです。
デッドクロスの場合は、「トレンドが下向きに転じた」と捉えることができるため、売り注文に備えましょう。
他のテクニカルインジケーターと併用する方法は?

移動平均線だけを使用して、トレードを行うとダマシに合う場合があるので、他のテクニカルチャートと併用されることが多いです。
例:移動平均線の分析でゴールデンクロスが出たら、買いのサインと言われいるので、移動平均線のみを信じて買いエントリーをした
→相場が下がり損をしてしまった
ダマシに合わないために、MACDやボリンジャ―バンドなど、他のテクニカルチャートと組み見合わせて使用することをおすすめします。
「FXのグランビルの法則とは?8つのチャートパターンの見方」はこちら!
「FXの移動平均線(MA)とは?使い方やおすすめの期間設定」のまとめ
この記事では、FXの移動平均線の基礎知識や使い方、おすすめ期間設定について解説しました。
FXにおいて、移動平均線は、世界中のトレーダーに最もよく使用されているテクニカルインジケーターです。
この記事の内容を理解し、習得していくことで、トレードの精度を高めていくことができるでしょう。
FXの移動平均線には、設定数値の異なる複数の組み合わせや、他のインジケーターとの組み合わせなど、様々な使い方があります。
基本をマスターしてトレードに活用していきましょう。