FXのパラボリックSARとは？パラボリックSARの手法をわかりやすくご紹介！
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FXのパラボリックSARというインジケーターがあるのを知っていますか？
「名前を聞いたことがあるけど、使い方がわからない」という方も多いのではないでしょうか？
この記事では、
- パラボリックSARとはどのようなインジケーターなのか
- パラボリックSARの計算式
- パラボリックSARの使い方
- パラボリックSARの特徴と注意点
をご紹介します。
パラボリックSARは知っておくととても便利なインジケーターなので、ぜひ読み進めてトレードで使っていきましょう！
FXのパラボリックSARとは？
パラボリックは、J.W.ワイルダー氏により考案された、トレンドフォロー型のインジケーターです。
チャート上にSARと名付けられた点を表示します。
パラボリックは、「放物線上」を意味し、SARがチャート上に放物線を描くように見えることから「パラボリック」と呼ばれています。（パラボリックSARとも言われます。）
ローソク足の上下に並んでいる複数の点が、SAR（ストップ・アンド・リバース）です。
＜SARとは？＞
上昇、下降のどちらかのトレンドが終了すると、もう一方のサインが出続けます。
いわゆるドテンのサインを出し続けるタイプのインジケーターです。
※ドテンとは、持っているポジションを決済し、反対のポジション建てにすることです。
SARの表示されている位置を見ると、一目でトレンドの状況を把握することができます。
＜SAR（点）と価格（ローソク）の位置＞
- 上昇トレンド：SAR（点）は価格（ローソク）の下に表示される。
- 下降トレンド：SAR（点）は価格（ローソク）の上に表示される。
FXのパラボリックSARの計算方法は？
パラボリックは、以下の方法で計算します。
- トレンド転換の最初の足のSAR
SAR=転換前の最安値（上昇トレンドに転じた場合）または、最高値（下落トレンドに転じた場合） - トレンド転換後、2本目以降のSAR
SAR=（前の足のSAR）+AF×(EP-前の足のSAR)
SARの最初の足ですが、転換前のトレンドの最高値、最安値となります。
- AF（Acceleration Factor）：加速因数
「AF」は、「加速因子」と呼ばれるものです。加速因子とは初期値・増加分となる数値と最大値を設定し、初期値から最大値になるまで、増加分を足していくというものです。
AF値は、J.W.ワイルダー氏が最適としている0.02を使う場合が多いです。
0.02から始まり、新高値又は、新安値を更新するたびに0.02ずつ増加し、0.2を最大値とします。
そして、トレンドが転換すると、初期値の0.02に戻り、再び計算が始まります。
- EP（Extreme Point）：前の足までの最高値・最安値
上昇トレンド中は最高値、下降トレンド中は最安値を使います。
FXのパラボリックSARの活用方法は？
パラボリックの活用方法は以下の3つです。
1つずつ順番に見ていきましょう。
1.トレンド判定
パラボリックを見た瞬間に「トレンドが上昇しているか、下降しているか」を判定することができます。
＜SAR（点）と価格（ローソク）の位置＞
- 上昇トレンド：点はローソクの下に表示される
- 下降トレンド：点はローソクの上に表示される
2.トレンドの強弱
パラボリックは、トレンドの方向性だけではなく「トレンドの強弱」もひと目でわかります。
これは、SARの点の間のスキマとトレンドの強弱が比例しているためです。
- 2つの点のスキマが広い
→トレンドが強い - 2つの点のスキマが狭い
→トレンドが弱い
スキマが徐々に広がっている場合は、「強いトレンドが発生している」と判断できます。
3.トレンドの転換点
パラボリックは、トレンドが上昇から下降へ、もしくは下降から上昇へと切り替わる「転換点」を示します。
SARの点とローソク足が交差する箇所が、トレンドの向きが変わる転換点です。
ローソク足と交差した後、SARの点は、反対側に移動します。
ローソク足の上にあったSARは下へ、下ににあったSARは上へ移動します。
FXのパラボリックSARの具体的なトレード手法は？
パラボリックの具体的なトレードはどうすればよいのでしょうか？
パラボリックを使用したトレード方法はシンプルです。
1つずつ見ていきましょう。
1.トレンドの転換点でエントリーする
ほかのトレンドフォロー系インジケーターと同じように、パラボリックSARもトレンドの転換点でエントリーします。
- SARがローソク足の下から上に飛んだとき（下降トレンドに転換）
→売りエントリー - SARがローソク足の上から下に飛んだとき（上昇トレンドに転換）
→買いエントリー
2.トレンドの転換点で決済する
パラボリックのトレードの決済もトレンドの転換点で行ないます。
エントリー時と逆の方向に反転したら、決済をしましょう。
- SARがローソク足の上から下へ飛んだとき（上昇トレンドに転換）
→買いポジションの決済 - SARがローソク足の下から上に飛んだとき（下降トレンドに転換）
→売りポジションの決済
FXのパラボリックSARの特徴と注意点は？
パラボリックは、価格が一方向に動くトレンド相場や、比較的大きなスイングが続くような相場で効果を発揮しやすいです。
しかし、比較的狭い幅で上下動を繰り返すようなレンジ相場では、ダマシの発生率が高くなり、あまり効果的に使えません。
そのため、値動きが鈍く方向感が薄いような相場には適さないので注意しましょう。
次にご紹介する他のインジケーターとの併用がおすすめです。
FXのパラボリックSARと他のインジケーターとの組み合わせは？
パラボリックは、価格が一方向に動く場合に有効ですが、レンジ相場のように短期間で価格が上下する相場では、ダマシにあう可能性が高いです。
そのため、パラボリックを考案したJ.W.ワイルダー氏は、DMIのADXというインジケーターを併用して、トレンドが確認できた相場でパラボリックを使うとより有効であると述べています。
＜ADXとは？＞
ADXは、トレンドの方向性を判定しないで、トレンドの強さを表すインジケーターで、上昇・下降どちらにでもトレンドが出た時に上昇していきます。
- ADXが上昇している時
→トレンドが進行中 - ADXが下降している時
→トレンドが調整中でレンジ相場
「FXのDMIとADXとは？トレンド強弱の見方や使い方」はこちら！
「FXのパラボリックSARとは？パラボリックSARの手法をわかりやすくご紹介！」のまとめ
この記事では、
- パラボリックSARとはどのようなインジケーターなのか
- パラボリックSARの計算式
- パラボリックSARの使い方
- パラボリックSARの特徴と注意点
をわかりやすくご紹介しました。
パラボリックは、J.W.ワイルダー氏により考案された、トレンドフォロー型のインジケーターです。
パラボリックは、価格が一方向に動くトレンド相場や、比較的大きなスイングが続くような相場で効果を発揮しますが、値動きが鈍く方向感が薄いような相場には適さないので注意しましょう。
この記事を参考にパラボリックの理解を深めて、トレードで使っていきましょう！