証拠金維持率とは?ロスカットとの関係もわかりやすくご紹介!

FXのトレードで「ついつい感情的になって大きなロットのポジションを取って負けてしまった」という経験はありませんか?
FXでは、少ない資金でもロットを大きくしたり、レバレッジをかけたりすることで大きな利益を狙うことができますが、相場が予想とは逆方向に動いた場合はロスカットが発生して大きな損失を出してしまう危険性があります。
この記事では、証拠金維持率やロスカットとの関係についてわかりやすくご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
証拠金維持率とは?

証拠金維持率とは、資産に対する必要証拠金の割合のことです。
この証拠金維持率は必ず取引ツールに表示されるので、確認しながらFXのトレードを進めていくことでロスカットを防ぐことができます。
証拠金維持率を確認することで、
- 保有しているポジションはロスカットされるリスクはあるか?
- 証拠金に対してロットの大きさは適切か?
などを把握することができます。
証拠金維持率の計算方法は?

ここでは、証拠金維持率の計算方法についてご紹介します。
*証拠金維持率の計算方法
純資産÷必要証拠金×100(%)=証拠金維持率(%)
<例:口座資金100万円、1ドル100円で100,000通貨を保有する場合>
100万円÷40万円×100(%)=250(%)
※必要証拠金は現在のレート×取引数量÷レバレッジ数で計算することができます。
100円×100,000通貨÷25倍=40万円
よって証拠金維持率は250%になります。
実際の取引では、自分でこのような計算をしなくてもFXの取引ツールが自動的に計算して表示してくれるので、証拠金維持率が何パーセントか確認しておきましょう。
証拠金維持率とロスカットの関係は?

ここでは、証拠金維持率とロスカットの関係についてご紹介します。
ロスカットされる証拠金維持率のパーセントはFX会社によって異なりますが、一般的には証拠金維持率が100%を下回るとマージンコールが発生し、新規のポジションを保有できなくなります。
そして、証拠金維持率がさらに下がっていくと最終的にはロスカットで強制的にポジションを決済されてしまいます。
ロスカットを防ぐためには、証拠金維持率を意識してトレードしていくことが大切です。
ロスカットになる場合
ロスカットになる場合の例をご紹介します。
<例:資産(有効証拠金)10,000円、1ドル100円で1,000通貨のポジションを買う場合>
必要証拠金:1,000通貨×100円÷最大レバレッジ25倍=4,000円
- 1ドル100円で値動きがない
0円(値動き)×1,000(数量)= 0円(損益評価額)
10,000円(有効証拠金)+ 0円(損益評価額)= 10,000円(資産評価額)
10,000円(資産評価額)÷ 4,000円(必要証拠金)× 100 = 250%(証拠金維持率)
→1ドル100円の時の証拠金維持率は250%
- 1ドル93円に下がった
-7円(値動き)×1,000(数量)= -7,000円(損益評価額)
10,000円(有効証拠金)ー 7,000円(損益評価額)= 3,000円(資産評価額)
3,000円(資産評価額)÷ 4,000円(必要証拠金)× 100 = 75%(証拠金維持率)
→1ドル93円の時の証拠金維持率は75%でロスカットされる
※証拠金維持率が100%未満になった時点でロスカットされるFX会社と仮定して例をご紹介しました。
ロスカットされる証拠金維持率のパーセントは、FX会社によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
ロスカットにならない場合
ロスカットにならない場合の例をご紹介します。
<例:資産(有効証拠金)10,000円、1ドル100円で1,000通貨のポジションを買う場合>
必要証拠金:1,000通貨×100円÷最大レバレッジ25倍=4,000円
- 1ドル100円で値動きがない
0円(値動き)×1,000(数量)= 0円(損益評価額)
10,000円(有効証拠金)+ 0円(損益評価額)= 10,000円(資産評価額)
10,000円(資産評価額)÷ 4,000円(必要証拠金)× 100 = 250%(証拠金維持率)
→1ドル100円の時の証拠金維持率は250%
- 1ドル96円に下がった
-4円(値動き)×1,000(数量)= -4,000円(損益評価額)
10,000円(有効証拠金)ー 4,000円(損益評価額)= 6,000円(資産評価額)
6,000円(資産評価額)÷ 4,000円(必要証拠金)× 100 = 150%(証拠金維持率)
→1ドル96円の時の証拠金維持率は150%でロスカットされない
※証拠金維持率が100%未満になった時点でロスカットされるFX会社と仮定して例をご紹介しました。
ロスカットを回避する方法は?

ここまでロスカットになる場合とならない場合の例をそれぞれご紹介しましたが、ロスカットされる証拠金維持率の基準はFX会社によって様々です。
取引する前に、使用するFX会社のホームページでロスカットの基準を確認しておくと、安心して取引することができるでしょう。
ここでは、ロスカットを回避する方法を2つご紹介します。
- 資金を追加入金する
- 保有しているポジションを損切りする
1つずつ順番に見ていきましょう。
資金を追加入金する
1つ目は、資金を追加入金することです。
証拠金維持率が下がるとロスカットのリスクが高くなりますが、資金を追加することで有効証拠金を増やし、証拠金維持率を上げることができます。
資金を追加入金するか判断する時には、今後相場がどのように動く可能性があるのかよく考えることが大切です。
もしポジションの含み損が多い場合は、相場が大きく変動するとさらに含み損が増えて、再び証拠金維持率が下がる可能性が出てきてしまいます。
このような場面では、資金を追加することでロスカットを避けられそうなのか、それとも資金を追加してもロスカットを避けるのは難しそうなのかを検討してみましょう。
後者の場合は、次にご紹介する保有ポジションの損切りが有効です。
保有しているポジションを損切りする
2つ目は、保有しているポジションを損切りすることです。
ポジションを複数保有している場合は、一部のポジションを決済することで証拠金維持率を上げて、ロスカットを避けることができます。
ロスカットされる時には損失が一番増えている状態なので、含み損がどんどん増えて証拠金維持率が下がっている場合は、早めに損切りを検討しましょう。
複数のポジションのうち、そのまま置いておいて伸びそうなポジションに関しては、無理に決済せずに、様子をみてみるのもおすすめです。
「証拠金維持率とは?ロスカットとの関係もわかりやすくご紹介!」の まとめ
この記事では、証拠金維持率やロスカットとの関係についてわかりやすくご紹介しました。
証拠金維持率とは、資産に対する必要証拠金の割合のことです。
ロスカットされる証拠金維持率のパーセントは、FX会社によって異なりますが、証拠金維持率が下がっていくと最終的にはロスカットで強制的にポジションを決済されてしまいます。
<ロスカットを防ぐための方法>
- 資金を追加入金する
- 保有しているポジションを損切りする
証拠金維持率の仕組みを理解した上で、ロスカットを回避する方法を活用してトレードしていきましょう。